日々堪能

「エンリック匙」aniさんの短編。
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　ほのぼの現代ファンタジー。

　この夏にぜひ！

　という一品でしょうか。セミの声を聞きながら読むべし。プールで泳いだ思い出を感じながら読むべし。切ない初恋風味も混ぜましょう。
　ネタもオチも、読み進めると「どこかで見た？」という印象はありました。あぁやっぱり。けれど、この「あぁやっぱり」が非常に気持ち良いんですね（笑）　落ちつくところに落ちついてくれた、すんなりストンとまとまった綺麗なお話だったなぁと思います。
　立ち読みステーションさんを眺めていて見つけた物語だったんですけどね。出だし数行でグワシと目を奪われまして、続きを読まずにいられなくなりました。こういう文章が持つパワーを引きだしている人って凄いなと思います。短編のみならず、長編でも行けるんじゃないかなと思うぐらい文章から目が放せなくて、堪能させて頂きました♪

　私は幽霊。毎日プールで子供たちを見ています。
　でも、そんな私に話しかけてくる男の子がいました。
「私が見えるの？！」

　子供の頃、誰しもが持っていたものが、描かれてありました。