Cブロック
未だ覆面状態を楽しんでいますよ(笑)。
一言感想のみ掲載しています。
01「ワタシはソラがダイキライだ」
自分に近いものが一番、嫌悪対象になる。そんな感じでしょうか。
双子の会話がテンポ良かったので、爽やかな印象になりました。
02「空色の爪。あるいはおとぎの国のゴスロリ探偵。」
これ、普通だとタイトルは「空色の爪」にすると思うんです。そこに強烈なキャラを持ってきて文章の妙技でテンションあげた挙句に、この謎解きを織り込む手腕に、脱帽です。
03「きみは空色」
あ、好きだ。と、読後、まず思いました。無条件で「山」に弱いのも、どうかと思います自分。
しかも終わり方のサラッと感がいい。おばさんが、いい味です。
04「一人法師」
実はどこかに本編ありませんか?(笑) 彼の外伝かと思う、すっきりまとまった一編でした。
舞台背景と全体に漂う雰囲気も、物静かでいいですね。
05「真夏の昼の夢」
えーと、この前半が実はすべて夢だったのさ、というオチを想像して読んだイヤな大人をお許し下さい。
夏休みの小学生が書いた日記を彷彿とさせる、優しい読み心地でした。
06「ルシフェルの系譜」
ははぁ……なるほど、このストーリーでこのタイトルとは、ひねってありますね。
現代世界をよどみなく運転する為の、地下の歯車を見せて頂いた感じでした。
07「心の形」
悲しいですねぇ。物語に「希望」が欲しくなる私には、辛い話でした。でもこういう子、多いと思う。
「心」は修復したり取り戻すものではないのです。既存じゃない、新しい形を生み出してもらいたいな。
08「ロクシュリ〈空狩〉」
設定がツボすぎー!(笑) アイヌ民族の雰囲気を感じた私は変でしょうか。名前のせいかな?
儀式の一日、楽しく過ごしました。ラストがセリフで締められてて潔い。
09「うつせみ」
こ……濃いわっ! これで20枚にするのは大変だったのでは?
でも前半の雰囲気作りと後半の種明かしスピードが絶妙で、最後まで凝視で読ませてもらいました。
10「デウス・エクス・マキナ ―箱庭のびいだま―」
タイトルだけで、お、と思わせてくれるインパクトに拍手です。不思議な題名に似合う不思議な舞台もいい。排他的なのに鮮やかで華やかなのは、ラストに漂う「希望」のせいかも?
11「空の果てから」
うわ何だろう、すみません、たった一人だけ推測してしまいますが、これ、あぼがどさんっぽい……!(笑)
詩っぽいんですけど、どんでん返しのさり気なさと意外さとラストに漂う悲しみが、すごく印象的です。